沖縄初のドライブインレストラン!恩納村「シーサイドドライブイン」でチャプスイと黄色いカレーを食べてきた

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沖縄は典型的な車社会で、返還前の昭和40年代から「ドライブインレストラン」なる業種の飲食店が郊外地域に誕生している。それはもちろん沖縄を占領していたアメリカの影響を受けてもいるのだが、日本本土にファミレスチェーン店が普及する前にこのような文化があったのはやはり沖縄特有の事情である。今でもレトロな佇まいを残す昭和の「アメリカ世(ゆー)」の風情を留めたレストランが沖縄各所にあるのだが、まず筆頭として挙げられるのが国頭郡恩納村にある「シーサイドドライブイン」だ。沖縄が日本に返還される前の昭和40(1965)年から営業しているという、沖縄で最初のドライブインレストランである。

恩納村 シーサイドドライブイン

本島北部にある国頭郡恩納村はリゾート地で有名だが、那覇から本島北部にある美ら海水族館などの観光名所に向かう観光客も立ち寄る事が多く、常に「わナンバー」の自動車目撃率が高い土地柄。シーサイドドライブインがある仲泊地区は東西に細長い恩納村のかなり西寄りにある。バイパスとなっている国道58号を避けて集落を通る旧道に入らないとこの店には辿り着けない。「わナンバー」率が妙に少なかったのはその為だろうか。その代わり地元民の車が沢山止まっている。

恩納村 シーサイドドライブイン

屋根上に載ったレトロ感満載なネオン看板も時代を感じさせてくれる。しかも「OPEN-24-HOURS」ですよ?これも沖縄特有だがレストランに24時間営業の所が多いのは元から夜行性な県民性もあるが、飲み会などで酒盛りした後の締めに夜中レストランに寄ってステーキを食らうという習慣があるからとかそういう理由があると聞いた。

恩納村 シーサイドドライブイン

夜になるとこのでかいネオン看板がギラギラ光って遠くからでも原色の派手なネオンが見えるようになっている。那覇から本島北部までは沖縄自動車道があるとはいえ高速料金をケチって下道を走るドライバーも多く、また距離が長いので、中だるみしそうになる恩納村あたりでひと休憩、となる事が多い。沖縄最古のドライブインレストランの立地はもはや必然的ですらある。

恩納村 シーサイドドライブイン

シーサイドドライブインは基本的にはレストランがメインだが、ハンバーガーやサンドイッチやタコス、ソフトドリンクなどの軽食類はテイクアウトコーナーがあり手短に食料調達する事も出来る。もちろん我々は店の中でしっかり食べていきます。

恩納村 シーサイドドライブイン

店内に入ると昔のデパートの中にあった大食堂のような旧時代的佇まいのレストランといった雰囲気で妙な懐かしさを覚えずにはいられない。テーブル席もかなりのキャパシティがあり、まず座れないという事にはならない。休日の昼間に来たというのもあるので家族連れが多い。料理は和洋中まんべんなくあるけど、肉料理や炒めもの、丼ものが中心。ウエイトレスのおばさんも店同様年代を感じさせます。

恩納村 シーサイドドライブイン

なんだかプチ美ら海水族館状態な水槽も店内の雰囲気を彩っている。美ら海水族館があえて那覇からかなり離れた本部半島にあるお陰で本島北部にまでくまなく観光客の往来が増えている訳で、沖縄県の観光戦略の上手さを感じるよね…という事を考えながら水槽を眺める。

恩納村 シーサイドドライブイン

水槽の下をよく見ると英語で「水槽に触らないで」と注意書きが。やはり場所柄アメリカ人のお客さんも多く訪れるようである。

恩納村 シーサイドドライブイン

そんなアメリカ人でも郷愁を感じさせるであろう、店内にディスプレイされたアメリカンなアイテムの数々。この店の建物や場所の空気もひっくるめて、リアルなアメリカが息づいているのかも知れない。んまあ、アメリカの道を走った事がないんで何とも言えないんですけどね。

恩納村 シーサイドドライブイン

こうした年代物のジュークボックスも沖縄の古い飲食店では割とよく見かける。1ドルコイン…じゃなくて100円玉を入れれば二曲演奏してくれるらしいです。曲目はアメリカと日本の70年代のヒット曲ばかり。さすが。

恩納村 シーサイドドライブイン

そうこう店の中を大人げなくうろつき回っているうちにオーダーしていた「チャプスイ」という聞き慣れない料理がやってきた。一目見れば八宝菜の亜種、とろみあんかけ肉野菜炒めと形容すべき食い物か。アメリカ式中華料理の一種だそうで元々は広東料理のチャーチャプスイから来ているとか何とか。中国からアメリカに渡って沖縄に持ち込まれた、という流れかしら。沖縄以外で「チャプスイ」なんて名前の料理は聞かないし、沖縄でもこうした古いレストランにしか置いていない。

恩納村 シーサイドドライブイン

そしてもう一品。まあカレーライスなのだが、妙に色が黄色いのが一目見てお分かり頂けるだろう。昔、昭和30年代くらいまで市販のカレールーが普及しておらず、その頃の家庭ではラードやマーガリンなどで炒めた小麦粉にカレー粉を混ぜ、具を煮込んだ汁や沖縄そばのダシで溶いて作るという独特の製法のカレーがあった。特に沖縄だけのものではなかったようだが、今でも沖縄の古いレストランでカレーを頼むとこの黄色いカレーを出される事が多い。各店舗ごとに作り方や味付け、出来上がった黄色具合が微妙に異なるのが基本だが、具材にピーマンが入っている所も特徴。

恩納村 シーサイドドライブイン

…という訳で昭和なレストランで昭和なメシを食ってすっかり腹を満たしてしまった。みんなステーキばっかり食ってたけどな…どうでもいいけど店の入口に「ご自由にお取り下さい」と置かれているパンフレット類、DOKIPOKEが大量に置いてある。「沖縄を遊び尽くす!」ってこれ、あっち方面の情報誌なんですが、置いてていいんでしょうかね…

恩納村 シーサイドドライブイン

シーサイドドライブインというだけあって店のすぐ目の前が海。天気が生憎なのであんまりスカッとした気分にはならないのですが…

恩納村 シーサイドドライブイン

シーサイドドライブインの窓からも見えるその景色に、奇妙な島があるのに気が付いただろうか。あれは沖縄では有名な廃墟物件である「ヒートゥー(イルカ)島」と呼ばれる島。海洋博開催時にレストランとして整備されたんだけど、未完成のままで放棄されている曰くつきの島だ。前からかなり気になっていたので立ち寄る事にした。レポートの続きはまた後日。


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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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