浅口市金光町・宗教法人「金光教」本部のある宗教都市を歩く (全2ページ)

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日本各地には「宗教都市」と呼べる街がいくつもある。それらの中には宗教団体と街が一体化したあまり公式な自治体名まで教団の名前になってしまった街が2つある。天理教の総本部がある奈良県天理市、そして金光教の総本部がある岡山県浅口郡金光町である。

金光町は2006年に自治体合併で「浅口市」の一部となり「教団名を冠する」自治体ではなくなってしまった訳だが街は依然として健在である。山陽本線金光駅が金光町総本山への玄関口。倉敷と笠岡の間に位置している街だ。宗教都市ウォッチャーである我々取材班としては見逃せない街な訳で、やって参りましたよ。

金光駅から金光教本部のある大谷地区までは駅前の歩道橋を伝ってしばらく歩く事になる。ばっちり案内図も出ているので迷う事はないだろう。

幕末期に誕生した新宗教という括りで天理教、黒住教とともに幕末三大新宗教の一つに数えられる金光教。金光教発祥の地である金光町だが、駅の名前や地名まで宗教団体の名前に変わってしまったのは天理とここくらいしかない。

駅前から里見川を渡った先に大谷地区があり、その入口は金光教のエンブレムが施されたアーチとともに宗教門前町が開かれている。周囲には商店街の他、全国各地の信徒が宿泊する控所が多数存在している。このへんの感覚も天理教に近い。宗教門前町の様子も見たいがまずは総本山へ向かう。

総本山敷地内に向かうと山門の真正面に「本部広前会堂」の建物がそびえている。ここが金光教の総本山とも言えるべき場所だが、非常に静かな佇まいだ。玄関口には「教祖130年生神金光大神大祭」の横断幕が掲げられているが、平成25(2013)年10月と書かれているのでまだだいぶ先のようだ。

「本部広前会堂」の右手にはさらに豪勢な造りをした「祭場」の建物がある。信徒1万2千人を収容できると正面の案内板には書かれている。昭和34(1959)年に建設されたものだ。

祭場の正面玄関には「金光教宣言」の巨大な看板が掲げられていた。金光教では「あいよかけよ」という言葉がよく使われている。岡山の古い方言で共に力を合わせるという意味があるようだが、実質的には教団用語に近い。

本部広前の敷地内は昼夜問わず開放されており信徒でなくとも自由に見学する事が出来る。特に年中行事もない時期に来たので、それほど人の姿もおらず、なんだか閑散とした「聖地」だ。

この2つの建物が非常に立派な訳であるが、天理教のような広大過ぎる敷地を持っている訳ではないので、外観的な見所は限られる。

そして本部広前から真正面の山門を潜って外に出ると目の前が商店街になっている。このへんの造りは天理教の総本山にも通じている。

階段下には教団誌「金光新聞」の事務所もある。他の様々な教団も独自の新聞や出版物を出しているが金光教もまた例に漏れずといった所か。

金光教の総本山の目の前にあるその名も「門前町商店街」。土産物屋や金光教関係者向けの商店が立ち並びアーケードも完備されているが、かなり寂れた佇まいだ。例大祭の時にはそれなりに繁盛するのだろうが…

「吉備饅頭」の看板を掲げるこの土産物屋も凄まじく古い建物だ。店の前には開運土鈴といったスピリチュアルなグッズなどが陳列されている。

商店街のアーケード支柱に括りつけられているメッセージの数々はやはり金光教信徒によるものなのか「負けてこらえておれ」って何に負けて堪えているのか、よくわかりませんが。

書かれている台詞の数々もやはり宗教的意味合いが強いものばかりだ。

喫茶店の店先にまでこんなメッセージが…「おかげは和賀心にあり」という金光教の言葉。至る所に書かれているようだが、信心の持ち方としては穏やかな言葉である。

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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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