ロシア語看板と廃墟スナック群、そして花咲ガニ…最果ての港・根室市「花咲港」を歩く 

北海道

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根室市 花咲港

かつて花咲港は北洋サケマス漁業の基地として大いに栄えた土地だった。戦後から70年代までの全盛期に建てられた船員向けの酒場や娯楽場などが港の周辺に密集していて、日本全国から集まる海の男の社交場として派手に賑わっていたらしい。

根室市 花咲港

しかし70年代後半になって太平洋と向き合う旧ソ連とアメリカが漁業専管水域を設定して北洋漁業が衰退し始めると街自体もどんどん活気を無くしていった。現在はサンマ漁と花咲ガニなどが主力で、サケマス漁は大幅に規模を縮小しているが続いており、毎年春先にはロシア200カイリ水域での漁が解禁となる。

根室市 花咲港

今では廃屋ばかりとなり「兵どもが夢の跡」となった残骸を我々は見ている事になる。今では港にやってくるのは国内よりもロシア人の方が多いらしい。今どき日本で食べられている鮭だって国産よりもノルウェー産養殖サーモンが大半だしね。最果ての港の盛り場だって時代の変化でこうなりました。

根室市 花咲港

「十八歳未満の方は入店・飲酒固くお断わり致します。花咲港料飲店組合」…この組合自体、今は存在してなさそうな気がしますが。

根室市 花咲港

これも飲食店の廃墟か。「聖教新聞申込所」だったらしい。日本の最果てであるこんな土地にまでそうかそうか。もう誰も居ないけど。

根室市 花咲港

そして今も残るスナック街の建物。当然の如く廃墟と化しており、飲食街の名称が書かれていたと思われる看板も外れてしまい、何横丁なのか分かりません。

根室市 花咲港

「スナック町子」…何年前まで営業してたんだろうなあ。建物はかなり古いが頑丈に作られているのか壊れていたりということはない。かつては全国から遠洋漁業の船員が訪れてこの界隈で飲んだくれていたのだろう。

根室市 花咲港

装飾のついたスナック街入口の看板が何とも言えない哀愁を漂わせる。

根室市 花咲港

立派な店構えの金物屋もシャッターをおろしたままで随分前から商売を辞めてしまっている様子。まだ人は住んでるみたいだけどな。こういう廃業した店か空き地が目立つ。人口もかなり減って地区全体で700人未満くらいしか居ないらしい。

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