那覇で最も濃ゆいと思われる「栄町市場」と夜の社交街を眺める

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那覇を訪れると観光客でも何でもひとまず牧志公設市場のあるマチグヮーへ訪れる流れになる訳だが、那覇の商店街は何も一ヶ所だけではない。国際通りやマチグヮーなどと同じく戦後の復興期に開かれた栄町市場というのがある。

栄町市場へはゆいレール安里駅で降りると目の前まで来る事が出来る。随分交通至便な場所になった感じだが沖縄は車社会なので、特に駅前が栄えている感じもない。地元のスーパー「りうぼう」や沖縄銀行の支店などがあり、栄町市場に隣接して栄町社交街が連なっている。

安里駅から徒歩1分で栄町市場の中である。非常に駅から近いのが良い。のっけから地元臭全開なのが特徴。市場の中は原始的なアーケード街が細い路地に縦横無尽に張り巡らされていて戦後のドサクサ感が非常に強い。

オバ服屋や化粧品屋やら色々と店はあるけど年齢層は高い感じ。沖縄のオバハンも着る服のセンスは派手なんだな。原色系が非常に目立つ。

すっかり鄙びた感じのアーケード街には戦後からずっと続いているような個人商店が密集している。えびす通りとか、マチグヮーの奥の方もこんな感じだったな。

惣菜屋に魚屋に肉屋、その全てが個人経営で一軒一軒違っている。買い物客は昔ながらの常連のおじいおばあばかり。駅前の目立つ場所にスーパーりうぼうもあるし客はどうしてもそっちに流れて行くよな。

だが栄町市場には戦後を風景をそのまま留めた貴重な街並みが残っている。昔はもっと繁盛していたんだろうな。

市場のあちこちは既にシャッターが閉まったままになっていてさすがに寂れた印象は拭えない。元からある市場は経営者も客も高齢化する一方で、若い経営者がやっている個人の居酒屋やバーも若干紛れている。

暇そうな魚屋や肉屋はともかく惣菜屋だけは昼間でも結構繁盛しているような感じがする。店の前に大量の惣菜類が置かれていて、なかなかいい感じだ。商店街の中に据え付けられたテーブルと椅子に地元民が囲んで買った惣菜をその場で食ったりしている。

やっぱりどの惣菜屋でも油ギッシュな感じが否めないうちなー弁当の数々。揚げ物やらが白飯の上に無造作に載せられて米に脂分が染み込んでいる。匂いがヤバイ。いちいち食欲を掻き立てられる。

おじいおばあしか入らないような古い商店だらけと思ったがそれなりに気になる飲食店もちらほらとある。「むじ汁」という聞いた事もない料理を出す万富という食堂がある。

むじ汁と聞いてなんだか昆虫食の一種かと勘違いしそうになったが「むじ」とは田芋(ターンム)の事らしい。我々内地の人間には分からない沖縄料理ってまだまだあるもんだな。腹が減ってなかったので、結局店の前を見ただけで終わった。

栄町市場もまた戦後の混乱期に開設された市場で昭和30年代に今の形に整備されている。やはりその前身も闇市だ。ひめゆり学徒隊で知られる沖縄師範学校女子部、沖縄県立第一高等女学校の跡地に生まれた闇市が栄町市場のルーツなのだ。

そんな経緯があってか、今では平和そのもので庶民的な普通の古びた市場の一角に「財団法人沖縄県女師一高女同窓会 ひめゆり同窓会館3F」と書かれた案内看板が吊り下げられているのが見られる。観光地化されたひめゆりの塔ばかりが有名だが、肝心の学校があったのがこの土地である。

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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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