終末的退廃感に満ち溢れた昭和の温泉施設!「ゴールデンランド木曽岬温泉」でひとっ風呂 (全2ページ)

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三重県の中でも名古屋市に程近い木曽三川流域一帯はジェットコースターが豊富な絶叫系遊園地として富士急ハイランドと肩を並べる「ナガシマスパーランド」などもあって、主に東海地方におけるレジャースポットとしての位置付けにある。長島温泉や湯の山温泉など三重県北部は地味に温泉地に恵まれた環境だったりするのだが、そんな中でもまるで見捨てられたかのような佇まいを残す異様な温泉施設が桑名郡木曽岬町にあると聞いてやってきた。

桑名郡 木曽岬温泉

それが「ゴールデンランド木曽岬温泉」と呼ばれる施設だ。だってこのご時世にゴールデンランドですよ?黄金の国ですよ?かつて日本は西洋の冒険家マルコポーロからも黄金の国ジパングと呼ばれていた訳で、どれだけキンキンキラキラしているのか想像しそうになるが、実際はかなりくたびれっぷりが酷くてヤバイと聞いていた。

桑名郡 木曽岬温泉

そもそもこの木曽岬町という街、三重県に属していながら木曽川の東側に位置しており隣の愛知県弥富市と陸続きになっているという土地柄。三重県で主に話される伊勢弁は基本関西訛りだけど長島と木曽岬の人達は名古屋訛りと聞いた事がある。まさしくこの地域はアクセントの東西国境地帯なり。

桑名郡 木曽岬温泉

木曽岬町は郵便配達も弥富郵便局がやってて郵便番号や市外局番も愛知県寄りなのだ。隣の弥富にも天然温泉つきラブホが普通にあったりするし中川区にも大名古屋温泉というのがあるし、名古屋の西側一帯には何とも地味な温泉名所が点在している。名古屋の目と鼻の先なのにのほほーんとした水田地帯が広がる木曽岬町、目指す木曽岬温泉の他にも庄助という温泉料理旅館がある。

桑名郡 木曽岬温泉

伊勢湾岸道弥富木曽岬インター及び湾岸弥富インターを降りて下道の田園地帯を少し走ると木曽岬温泉に着く。自家用車さえあればアクセス的にもそんなに不便な場所でもない。しかし…この建物の煤けっぷりは何なのだ…温泉施設というよりも、何やら冷戦時代の共産圏を思わせる無機質な体育館のような外観。これで星マークとレーニン像があれば完全に旧ソ連だ。無駄にだだっ広い駐車場もあるが、これでも来客はそこそこ多く、車が十数台止まっていた。当然ながら客はみんな地元民っぽい。

桑名郡 木曽岬温泉

木曽岬温泉は昭和41(1966)年にボーリングで深さ1650メートルから掘り当てて湧出した天然温泉で、木曽岬温泉の建物も昭和40年代に作られたものだ。湧出量も豊富で「源泉かけ流し」が特徴、隣の温泉料理旅館庄助も同じ温泉源を用いている。以前は温泉水をペットボトルに汲んで持ち帰りもできたそうだが、最近持ち帰り禁止になったらしく注意書きの看板が置かれていた。

桑名郡 木曽岬温泉

温泉とは関係ないけど玄関前の池の鯉が密度高すぎて異様なんですが…さぞかし栄養豊富で鯉もすくすく育つのでしょうか。

桑名郡 木曽岬温泉

しかし「いま話題の天然温泉」というキャッチフレーズの「いま」は一体いつの話なのかというツッコミを入れたくなるのであるが、恐らくこの看板とかも昭和40年代に作った当時のまま変えてもいないんでしょうな…

桑名郡 木曽岬温泉

源泉62度、ジャリ風呂&ジャリサウナ、500名収容、美人の湯大浴場!いちいち昭和なキャッチフレーズに胸キュンが止まりません。名古屋近郊のスパ銭充実度は高く、激しい客取り合戦が繰り広げられているにも関わらず木曽岬温泉が全く潰れる気配を見せないのはそれだけコアな常連客に支えられているという事だろうか。

桑名郡 木曽岬温泉

木曽岬温泉の建物向かいには「温泉観音」こと木曽岬山聖観音寺もあり、温泉と信仰の力で万病を退けようとする古き日本人の習慣が今も息づく場所となっているのだ。境内観音堂は参拝者の姿はなく、ひっそりとしている。

桑名郡 木曽岬温泉

さて、いよいよゴールデンランド木曽岬温泉の中に入る。無駄に広い館内、高い天井、開放的過ぎる空間にあんぐり。そしてとても売り物には思えない謎の置物が陳列されていて、冷蔵庫の中には冷えた牛乳が売られていた。玄関ドアには刺青お断りとは書かれていなかった代わりに、野良猫にエサを与えないで下さいと注意書きがあった。

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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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