群馬にある蛇好きの聖地!「ジャパンスネークセンター」で蛇料理を喰らってきた

群馬県

この現代日本において食用として口にする事が難しくなっている食材がいくつかある。そのうちの一つに挙げるものが「蛇」だ。以前我々取材班は東京・上野に残る、都内でもたった3軒しか現存しない蛇料理専門店「救命堂」で、目で指で舌でたっぷりと蛇という生き物を味わった。

太田市 藪塚

しかしこの救命堂の店主もかつて勤めていた事があるという日本唯一の蛇専門学術研究機関、群馬県の藪塚にある「ジャパンスネークセンター」こそが日本屈指の蛇の聖地であり、いつか訪れたいと思っていたのだ。群馬県新田郡薮塚本町、市町村合併で現在は太田市の市域の一部になった藪塚地区は、藪塚温泉や石切場などが一部では知られているが、マイナー過ぎて場所がわからなかった。太田と桐生の間にあるのね。

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東武桐生線藪塚駅からも割に近い場所、藪塚温泉の近くにジャパンスネークセンターがあるのだが、カーナビ頼りでは少し分かりづらい狭い田んぼの合間の路地を入った場所に入口があり、脱力感満載の蛇看板が出迎えてくれるのだが、入口できっちり駐車料金600円を徴収されてしまいます。観光施設だからねしょうがないよね。

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駐車場へ続く坂道を登っていくとニコニコ顔の蛇さんと木枯らし紋次郎がウエルカムな感じになっておりますがこの文化祭レベルの絵のゆるさに早速B級スポット的オーラを感じずには居られない。ジャパンスネークセンターだけでなく「三日月村」という渋いテーマパークも併設されていて、駐車場は共同となっているのだ。

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ゴールデンウィーク中ということもあって、どうにも古臭く場末感漂う施設ながらも駐車場はかなりの観光客の車が止まっていて繁盛しまくっていた。2つ出入口があって通常南口から入るようだが、北口からも入れる模様。入館料1000円必要だが、JAF会員及びETCカード割引とか色々あるので確認しといた方が良い。

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南口から入ると手前にご立派な白亜の観音像「白蛇観音」がお出ましになる。白蛇は幸運のシンボルでございます。日頃の行いが悪く常日頃ろくな目に遭っていないお方は手を合わせてみられては如何でしょうか。

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まあとにかくいっぱしな観光施設の体を成しながら色んな所が昭和なまんまでレトロ具合がヤバいのがジャパンスネークセンターの特徴である。この古びたベンチの「スカッと飲もう Meijiスカット」の広告もいつの時代のものやねんと。

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施設名称とは違う「ヘビセンター案内図」と出ている大看板から敷地の全容を知る事ができる。やはり傍目に見れば蛇専門動物園といった所だが、ここはあくまで研究施設。「財団法人日本蛇族学術研究所」という団体が施設を運営しているのだ。

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さらにこの団体は昭和40(1965)年に陶陶酒本舗の創業者が設立した「陶陶酒蛇族研究所」が前身となる。昭和43(1968)年には現在の名称となり、ジャパンスネークセンターがオープンしたのもその頃の事である。ではでは可愛い蛇さんの案内矢印に従って場内を移動していきましょう。一見精子みたいに見えますが、これは蛇ですよ。

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場内には「毒蛇咬症国際研修センター」といった施設もあり、ともかく全国から蛇のスペシャリストを目指す為に集まった人材と設備が揃っておる訳だ。「蛇の道は蛇」を地で行く施設です。

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毒蛇に噛まれて一時は生命の危険に瀕した人がこのスネークセンターの血清で命拾いしたり、全国の病院から毒蛇咬症の手当に関する相談を受けたり、度々毒蛇絡みで新聞記事になる事もあったそうです。あとは飼育しきれなくなった一般人の飼い蛇を引き取ったりもしているそうで、叶姉妹が飼っていたアルビノのビルマニシキヘビを受け入れたりしたらしい。

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施設の見た目だけで場末感極まりないとかオンボロだとかB級だとか馬鹿に出来ませんよ本当に。あちこち放置プレイな建物は多いんですが…

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さらに敷地内には謎の大洞窟まで存在している。藪塚温泉一帯は石切り場だったので、その跡地に洞窟が掘られてちょっとしたアトラクションになってたみたいだが、現在は入口が封鎖されて入れなくなっている。

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洞窟の入口まで近づくと大量の瓶が封鎖されたゲートの向こうに並べられていた。どうやらここは陶陶酒の原酒を保管している場所になっているようだ。酒屋とかで結構見ますよねこのお酒。現在は茨城県に工場があってそこで生産してるらしいが。

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