石段街以外廃墟だらけでもうズタボロ!かつての歓楽温泉街「伊香保温泉」の風情はどこへ

群馬県

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タイ人、台湾人…アングラ温泉街「現場」の末路

渋川市 伊香保温泉

石段街の中腹を折れて古久家旅館や森秋旅館からロープウェイ乗り場に至る「湯の花まんじゅう大黒屋本店」の店舗が目印のこの路地が以前の訪問時にやたらクソ怪しかった場所だ。5年経ってどう変わったのか、妙に早起きして現地をパトロールしました。

渋川市 伊香保温泉

つい5年程前まではこの伊香保温泉にはタイ人や台湾人の女性が働くアレなスナックがひしめいており、北関東屈指の裏名所として名を馳せていた。その名残りが最も残されているのがこの付近の路地という事になる。

渋川市 伊香保温泉

だが、以前来た時よりも明らかに廃屋と化した店が増えていて、もはや見る影も無くなっている。既に外国人の姿はこの街から消えたのか…

渋川市 伊香保温泉

えー、このへんも軒並み全滅でございますな…建物ごとイカれちゃっております。前回訪問時、この辺はまだ現役だったはずだが…

渋川市 伊香保温泉

レトロなパブスナックの看板もそのまま、店の主はいずこかへ消え去った。「大衆料金で豪華な雰囲気を!!」前時代的な謳い文句とセンスの看板だけが存在感を放っていた。

渋川市 伊香保温泉

少し戻って石段街側の路地。「香月」の屋号が書かれた看板が残る年代物の飲食店建築や古い写真店などが見られる。やはり廃屋だらけである。

渋川市 伊香保温泉

古い写真屋の廃屋の店先を見る。旧字体で「富田寫眞館」と書かれているのがまだ残されていた。レトロで素敵っすね。

渋川市 伊香保温泉

さらにその隣にはとっくに営業していなさそうなボロい射的屋が一軒。入口のガラス戸に「射的屋こがね」の屋号が残っている。中を覗くとおばあちゃんの手押し車が止まっていた。

渋川市 伊香保温泉

伊香保のイカした佇まいのスナック「ベルバラ」も派手な看板が印象的、今でもご商売続けておられるんですかねえ…

渋川市 伊香保温泉

ベルバラの玄関には意味深なこいのぼりと「児童福祉週間」となぜか強調されて書かれた張り紙が…この場所で働いていた外国人女性も子持ちだったりした人もきっと居たに違いない。

渋川市 伊香保温泉

ベルバラの斜向かいから分岐する細い路地の先にも飲食店がある!しかし物凄い鋭角な路地である。高低差のある狭い土地を有効活用しているので伊香保の路地はなかなかのラビリンス状態なのだ。

渋川市 伊香保温泉

路地の奥には古びた街の電器屋の廃墟があった。しかし相当なオンボロ具合でまさに遺跡のような佇まい。営業を辞めて何十年経つのだろう…

渋川市 伊香保温泉

店の看板に描かれているテレビとか冷蔵庫があまりに旧型過ぎて泣ける。力道山の試合をみんなで見ていた頃の白黒テレビとかですかこれ。昭和30年代とかそのへんの看板かも知れん。

渋川市 伊香保温泉

森秋旅館の手前にはもう見るからにソレ系と分かるタイ語が書かれた怪しげなスナックの残骸があった。珍しげに見ている観光客だと思ったのか、この建物の上に居た「家主」と自称するおじさんが話しかけてきたので、色々と事情を伺った。

渋川市 伊香保温泉

確かにこの付近に外国人スナックが密集して、一部報道に出ていたような違法行為が続けられていたという。日本と現地のヤクザが絡んだ人身売買組織が動いていたのだ。それでこの場所に住んでいた外国人はタイと台湾の二カ国。5年前に一度大きな摘発があり、それでごっそり規模が縮小したのだと聞いた。

渋川市 伊香保温泉

まあよくこんな見ず知らずの観光客にそんな濃ゆい伊香保裏事情を教えてくれるものだと感謝せずには居られないのだが、確かにスナックの玄関にはタイ語だけでなく台湾の魔除け(八卦鏡など)が飾られている所もあった。これこそが伊香保裏面史の物証に他ならない。

渋川市 伊香保温泉

ここで前回我々が訪問した2009年夏時点の伊香保温泉の街並みと見比べてみましょう。石段街裏手のスナック街、結構あちこち店が開いていて、さらには店先にはアジア系外国人と思しき姉さんが何人も立ってました。つまりこの頃はまだ「現役」だった訳です。

まあ、伊香保もあと数年単位のスパンで完全に健全化して、銀映もいつ店じまいするか分からないし、あばら屋の路地とかも綺麗に取り壊されるかも知れません。なるべく早めに見納めに来といた方がいいですよ。


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