これが試される大地か…函館駅前の荒んだ街並みを見る (2)

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函館駅前の通称「セキセン」と呼ばれているらしい赤線地帯の現状を観察するためにやってきた我々取材班だが、駅前にも関わらず廃墟と空き地だらけの荒んだ街並みを目にして呆然としてしまった。しかも怪しいスナック街の縄張りは思ったよりも広範囲にある事を知る事になる。

セキセンのスナック街を少し外れて大森一番通りを東へ行くと中央分離帯が遊歩道になっただだっ広い「さかえ通り」に出る。その交差点の角に競輪の場外車券場がデーンと建っている。「場外車券売場 サテライト松風」と書いてあるのが見える。

ちょうどレース開催中らしく施設の周囲にはいかにも社会の負け組的なやさぐれたオッサンオバハンが群がっていてなんとも香ばしい。まるで西成釜ヶ崎を見ているかのようである。貧乏人が多い街ほど博打屋が栄えるのが世の常だが、ちなみに函館市の生活保護率は4.6%(2012年)と全国的にもワースト上位をキープ中。厳しいっすね。

場外車券場のそばにある食事処、店の名前が「けいりん」…清々しい程に安直過ぎるネーミングに笑ってしまった。

そしてこの場外車券場の隣にも豪快な空き地が広がっているのである。国土交通省のサイトで見られる昭和51(1976)年の航空写真でこの界隈を眺めると家屋だらけで空き地なんて殆どない訳だが、ともかく空洞化がそれだけ激しい事を物語っている。

ちなみに場外車券場の目の前にあるさかえ通り中央分離帯の遊歩道はちょっとした公園として綺麗に整備されている。なんだか周りが荒み過ぎているのでアンバランスな光景なのだが、そんな場所になぜか月光仮面像が。原作者で作家の川内康範先生が当地出身である事に因んでいるらしい。

月光仮面像下には「憎むな 殺すな 赦しましょう」のフレーズ。おふくろさん騒動とやらで森進一だけは赦さなかった川内先生は2008年に他界されている。

空き地から鉄柵を挟んだ反対側もこれまた怪しいスナック街の連なる路地が見える。まあここも殆ど歯抜け状態なんですが。場外車券場に用事のあるやさぐれ爺さん婆さんの駐輪場及び駐車場となっていた。それはいいが目の前のおじさん、立ち小便してる…

おじさんが立ち去った後にはアンモニア臭と生々しいシミがアスファルトに流れていた。元から西成並みにションベン臭くてかなわんのだが、憎むな、殺すな、赦しましょう。

こっち側のスナック街も同様に準廃墟状態と化している模様。再開発計画といった事も起きないのだろうか。周りにそれっぽい形跡もないし、ずっとこんな感じのようです。

路地の一部は競輪オヤジの駐車場。どうでもいいけどみんな軽自動車ばっかりだな。

その先にあるスナックの建物がちょっとセキセンっぽい雰囲気。聞く所によると中央郵便局の近くのあたりでも「商売」をしているという情報もあったので、もしかするともしかするかも知れんな。

そんなスナックの真ん前には古びた木造の電柱に白骨化したキリスト看板が打ち付けられていた。これはある意味レアなキリスト看板である。文字がかすれて読みづらいが「火の池が第二の死 聖書」と書かれていた。

しかし周囲がこんな状態ですからね…ただ一軒だけ残るスナックの建物はものの見事に空き地に囲まれた孤島である。昔は胡散臭い横丁がびっしり連なってたのだろうな。

もしもひと世代前に生まれていたら、現役時代を体験出来ていたかも知れないのに。ああ、尽きぬ未練の函館ブルース

ついでに反対側に目をやると、こっち側は店が普通に並んでいて健全な街並みなんですよね。この落差は何だったのか。不自然な空き地の存在は過去の黒い歴史を封じ込めるかのようだ。

函館ブルース
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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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